2026.01.17

【前編】INCA三冠受賞!技術は、7秒で伝わらなければならない

INCA三冠受賞、ネイリスト・山道が語る“勝つための美”とサロンワークへの想い

2025年、ネイルサロン LeeB に所属するネイリスト・山道が、国際的なネイルコンペティション INCA においてミックスメディアネイルアート、フラットネイルアート、サロンハンド&ペディアートの3種目すべてで1位を獲得するという快挙を成し遂げました。それぞれ異なる審査基準と表現力を求められる競技での“完全制覇”は、決して偶然ではありません。今回は、その制作の裏側と、この受賞がサロンワークにどうつながっていくのかを、山道本人の言葉で紐解きます。

――まず、INCAという大会の価値、参加するきっかけについて教えてください。

山道
日本ではまだあまり知られていない大会ですが、INCAは国際的な団体なので、各国からネイルアーティストが集まり「本当にネイルが好きで、技術を試したい人」が集まる場所だと思っています。また、純粋に「作品の完成度」「技術」「見せ方」で判断されるのでそこが魅力だと感じています。SNSなどで海外の技術者と交流することもできる時代なので、海外のネイル事情がどのようなものか、日本とどう違うのか、興味を持ったことが参加のきっかけです。

――今回、3種目すべてでの優勝は初めてですよね。

山道
はい。3種目出場自体は2回目ですが、すべて1位は今回が初めてです。1回目は2位が2つ、去年は1種目だけ出て1位。少しずつ積み上げてきた結果だと思っています。

――制作には、どれくらいの時間をかけたのでしょうか?

山道
トータルでは4ヶ月ほどです。ただ、この大会のためだけにゼロから作ったわけではなくて、日々の練習や研究の延長線上にある作品たちですね。「勝つための作品」を、時間をかけて調整していきました。

――今回の作品テーマは「異世界とロマン」だったそうですね。

山道
はい。「それぞれのチップに、小さな物語が宿る」というイメージです。ただ、好きなものを好きなように作っても、コンペでは勝てません。審査員は、一作品につき7秒しか見ないんです。
・一瞬で目を引くインパクト
・善と悪、光と闇のコントラスト
・立体感と遠近感

この3つは必ず入れています。

――7秒、というのは厳しいですね。

山道
そうなんです。「じっくり見れば伝わる」は通用しません。だから、綺麗なだけではなく、少しダークで、少し強い要素も必ず入れる。そのバランスを、すごく意識しています。

――制作で一番苦労した点は?

山道
フラットアートの“顔”ですね。私は3Dは得意なんですが、平面で、しかもチップのカーブに邪魔されず美しい顔を描くのは本当に難しい。今後の一番の課題でもあります。

――コンペ専門の先生からも指導を受けているそうですね。

山道
はい。
世界中のネイリストを見てきた先生で、審査基準や、評価されやすい構成まで教えてくれます。写真を送って「ここは弱い」「ここは強い」とはっきり言ってもらえるのはありがたいですね。

――この受賞は、サロンワークにどう還元されますか?

山道
ネイルって、ただ“綺麗につける”だけじゃないと思っています。人と会ったときに話題になったり、ふと指先を見て気分が上がったり。そういうプラスアルファのワクワクを届けたい。技術を磨いて、視野を広げることで、お客様一人ひとりに、もっと深い提案ができるようになると思っています。

――最後に、LeeBのお客様へメッセージを。

山道
コンペで得たものは、すべてサロンワークに持ち帰ります。

妥協しないこと。
考え続けること。
そして、楽しむこと。

その積み重ねが、LeeBのネイルとして、お客様の毎日に寄り添えたら嬉しいです。